最近見た映画で、スッキリしないながらも、、、とても心に深く刻まれる感覚を味わった映画があります。
「修道士は沈黙する」という映画です。
ミステリーのような、善悪の世界のような、他人事のような、宗教の話のような、でも自分の心の内部の話のような。
そんな印象を受けた作品でした。
美しい景色とともに、美しい鳥の鳴き声、人の心の醜い部分、聖フランチェスコのような清く正しい修道士(リストの曲を思い出させます)、コントラストが抜群でした。
ところで私は以前フランス語を習っていたのですが、一旦そちらはお休みにして、最近イタリア語を習い始めています。そして、英語が上達したいなぁ、とも熱く熱く思うこの頃。
この映画、修道士はイタリア人、死んでしまうキーパーソンはフランス語を話し、出てくる登場人物はそれぞれの国家の経済担当の方々なので、お互いには英語を話すのです。
この3ヶ国語がばっちり興味範囲の私には小躍りしたいほどの興奮でした。
もちろん全然わからないところだらけなのですが、私は言語のかもし出すニュアンスの虜です。
言葉は、その人の勢い、虚勢、思いやり、秘密、魅力、恐れ、優しさ、威嚇、さまざまな心の奥底を、その人の人格を映し出します。
言葉の意味もさることながら、その音の響きのなんと異なること、なんとニュアンスの違うこと。人の声色によってもまた異なる言葉は、音楽と言っていいほどの多種多様な魅力を含んでいて、飽きることなく聴きたいと思うのです。
映画の内容だけでなく、さらなる楽しみをもらえたこの映画、もう二回はどうしても見ないと。。。
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